TUMBLING DICE 5

ドレスコーズ / GLIM SPANKY
OPENING ACT:挫・人間

2016.6.10 Fri. LIQUIDROOM
18:15 OPEN / 18:45 START

後援:RollingStone

挫・人間インタビュー

LIVE REPORT

TEXT : 秋元美乃
PHOTO : 板橋淳一

ドレスコーズ、GLIM SPANKY、挫・人間が三様にみせたロックンロールの熱狂

ホットスタッフがおくるロックンロール推進イベントの第5弾「HOT STUFF presents TUMBLING DICE 5」が、6月10日に恵比寿リキッドルームで開催された。

挫・人間

イベントタイトルよろしくローリング・ストーンズのナンバーがBGMに流れるなか、舞台が暗転。FEEL SO BADの「バリバリ最強No.1」をSEに、オープニング・アクトとして登場したのは“ナゴムの最後の遺伝子”と称される挫・人間。
「今からお前らにロックが何かを教えてやる」との言葉とともにスタートした1曲め「下川 VS 世間」では下川リオ(vo&g)、夏目創太(g)、アベマコト(b)、サポートメンバーのタイチ(ds/爆弾ジョニー)4人全員でラップバトルを繰り広げる。この日の出演者・志磨遼平の話題を出しながら早くも下川とタイチがダイブを決めるなど、競演陣にもフロアにも堂々の宣戦布告。
メンバー定位置につき、ヘビーなグルーヴでカオスを呼び起こした「人類」に続き、「セルアウト禅問答」でネガティブサイドから強烈に叫んだ愛とアンチテーゼが会場にこだまする。そして、「ロックは人生を救わない」と切り出し、5分だけMCをすると告げタイマーをセットした後、報われなかった初恋の話へ。しかしあえなく途中でタイムリミットがくると、「みんなの初恋の魂を、あがらない日常を成仏させる!除霊したい奴は拳をあげろ!」と叫び、ラストナンバー「下川最強伝説」を披露。彼らの楽曲のなかでも振り切ったポップさと歪さをもつれさせたこの曲に、フロアから多くの拳があがった。
挫・人間の音楽は、現実と妄想とネガを爆発させた報われない自分へのアイラブユーだ。
全4曲約20分、短い時間ながらも十分濃厚なインパクトを残していった。

挫・人間 挫・人間 挫・人間 挫・人間 挫・人間 挫・人間 挫・人間 挫・人間 挫・人間
    SETLIST
  1. 下川 VS 世間
  2. 人類
  3. セルアウト禅問答
  4. 下川最強伝説

GLIM SPANKY

バンドを従えてメインアクト先攻に立ったのはGLIM SPANKY。
空気までを一新するような赤いライトのなか、松尾レミ(vo&g)と亀本寛貴(g)がかき鳴らすイントロに歓声があがる。
「ワイルド・サイドを行け」「褒めろよ」と、印象的なリフとキャッチーなメロディでロックンロールをストレートに届け、「MIDNIGHT CIRCUS」や「ダミーロックとブルース」ではどっしりしたブルージーなグルーヴを轟かす。
ロックを歌うためかのような松尾のソウルフルな歌声と亀本の艶やかなギターの音色。ミドル・ナンバーでより映えるこのコントラストはGLIM SPANKYの大きな魅力だ。
また、楽曲ごとにギターを持ち替えながら終始クールな表情で歌う松尾と、ときに前方に躍り出てフレーズを繰り出す亀本のステージングもロックファンを大いに魅了。
古き良き音楽ルーツを糧に新世代ブルースを鳴らす彼らにとって、過剰な演出など必要ない。
矢継ぎ早に8曲を披露したところで、「今日は挫・人間はオープニング・アクトだけど、3マンと言いたい。最高の3マンです」と松尾が口にした。そして、「お茶の間に出ることでロックンロールの市民権を得たいです」と話すと、7月23日(金)に公開される映画『ONE PIECE FILM GOLD』の主題歌に書き下ろした楽曲「怒りをくれよ」を披露。疾走感あふれるサウンドとパンチの効いた歌詞が、宣言どおりロックンロールを力強く王道シーンへと導いていく。
サイケデリックなロックもポップなロックも同列で響かせることのできる懐の深さには、すでに貫禄の一面も。挫・人間とは高校時代からの盟友で、ともに毛皮のマリーズを聴いていたというエピソードに加え「自分たちもみんなと同じでロックが好きなだけ。みんな友達です」とのMCに続き、最後にプレイしたのは「大人になったら」。過去・現在・未来を繋ぐこの曲とロックンロールの普遍性がフロアを巻き込んで共鳴しているのが伝わって来た。

GLIM SPANKY GLIM SPANKY GLIM SPANKY GLIM SPANKY GLIM SPANKY GLIM SPANKY GLIM SPANKY GLIM SPANKY GLIM SPANKY
    SETLIST
  1. ワイルド・サイドを行け
  2. 褒めろよ
  3. MIDNIGHT CIRCUS
  4. 焦燥
  5. ダミーロックとブルース
  6. Flower Song
  7. 話をしよう
  8. NEXT ONE
  9. 怒りをくれよ
  10. 大人になったら

ドレスコーズ

幕が張られた転換中に“イケメンベース”“ゴリラ”というお遊びのキーワードがステージから漏れ聴こえ、会場をざわつかせたドレスコーズ。現在は志磨遼平のソロプロジェクトとなり、これまで様々なメンバーをバンドに迎えてきた彼だが、音漏れから本日のメンバーがじわりと解明されていく。そして音合わせからそのままセッションが始まり、全貌が明らかに。
毛皮のマリーズをともにした西くんこと越川和磨(g)、元ドレスコーズの菅大智(ds)、そして有島コレスケ(b)という、各時代で志磨を支えてきた強力布陣の揃い踏みにフロアが沸き、赤いアイメイクを施した志磨の登場にひときわ大きな歓声があがる。
ステージいっぱいに飛び跳ね回る志磨。そしてどっぷりのジャムから間髪入れずに1曲め「Lolita」へ。なんともドラマチックな幕開けだ。
菅のドラミングが冴え渡る「ゴッホ」、久しぶりに演奏するというオリジナルの日本語訳詩で聴かせたザ・フーのカバー「Pictures of Lily」など鉄壁のプレイを堪能していると、まさかのナンバーがはじまった。「シスターマン」だ。志磨遼平がまだ十代の頃につくり、毛皮のマリーズで演奏されたこのナンバー。志磨がいて、越川がいて、壮大なブルースになる。そこに菅と有島が加わり、新しいブルースが生まれる。早くも大きなハイライトを迎えた一幕だった。
その後もドレスコーズと毛皮のマリーズの楽曲を織り交ぜ、ステージはさらなる深みへと突き進む。
スペシャルといっていいセットリストに歓喜しながら、次第にある姿が浮き彫りになる。志磨はこれまで毛皮のマリーズを自らの手で解散し、次に結成したドレスコーズでは自分以外のメンバーが脱退した。ロックンロールを愛しバンドを求めてきた彼が、求めるあまりにひとりになったその姿は、何かと闘っているようにも見えた。求めて手にしても満たされない刹那の連続が、まるで志磨の原動力であるかのように。なんとやっかいな男なのだろうか。ザ・フーのピート・タウンゼントによる「ロックンロールは、別に俺たちを苦悩から解放してもくれないし逃避させてもくれない。ただ、悩んだまま躍らせるんだ」という名言そのもののようなステージは、胸に迫り来るものがあった。
「ライブハウスっていう感じがする」と微笑んだ志磨は、音楽に対する思いを話し出した。「好きな人がいっぱい死ぬじゃん。そういう人たちに借りがあって、でも僕らはどこにその借りを返したらいいかわからない。だからみんなで分配しようと思って。ロックンロールはそうやってずっと続いてきて、みんなの共有財産だから。それを遊ばないともったいないと思って、僕らはやっていると思います」。そこから突入した「ビューティフル」の説得力たるや。
ラストは「愛に気をつけてね」で大合唱を巻き起こしたドレスコーズは、終始、人生のような音楽をステージで綴ってみせた。

アンコールではGLIM SPANKYのふたりもステージに招き、なんと毛皮のマリーズのナンバー「ジャーニー」をセッション。憧れの共演に、自身のステージではクールにきめている松尾からも笑顔がこぼれ、亀本のギターもフレッシュに弾ける。志磨と松尾のかけあいのボーカルが熱を帯びていく。と、靴を脱いで予兆を見せた志磨が満を持してダイブ。ステージもフロアもロック・リスナーの熱狂と歓喜で包まれた一夜となった。

ドレスコーズ ドレスコーズ ドレスコーズ ドレスコーズ ドレスコーズ ドレスコーズ ドレスコーズ ドレスコーズ ドレスコーズ ドレスコーズ ドレスコーズ ドレスコーズ アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール アンコール
    SETLIST
  1. Lolita
  2. ゴッホ
  3. Pictures of Lily
  4. シスターマン
  5. トートロジー
  6. あん・はっぴいえんど
  7. コミックジェネレイション
  8. ビューティフル
  9. 愛に気をつけてね
  10. EN. ジャーニー

なお、本企画とリンクしたニューカマーイベント「HOT STUFF presents Ruby Tuesday 11 supported by TUMBLING DICE」が8月9日(火)に東京・新宿LOFTにて開催。挫・人間、最終少女ひかさ、空きっ腹に酒、あいみょんが出演する。
また、次回開催の「TUMBLING DICE」は8月17日(水)に東京・TSUTAYA O-EASTにてザ・クロマニヨンズ、THE BACK HORN、サンボマスターを迎えて行われる。

> Ruby Tuesday 11
> TUMBLING DICE 5

TIME TABLE

  • 18:15- OPEN
  • 18:45- OPENING ACT 挫・人間
  • 19:20- GLIM SPANKY
  • 20:25- ドレスコーズ
※当日の進行状況により、時間が変動する可能性もございます。予めご了承ください。

ARTIST

ドレスコーズ

ドレスコーズ

毛皮のマリーズのボーカルとして2011年まで活動、翌2012年1月1日にドレスコーズ結成。同年7月にシングル「Trash」(映画「苦役列車」主題歌)でデビュー。12月に1stアルバム「the dresscodes」、2013年8月には2ndシングル「トートロジー」(フジテレビ系アニメ「トリコ」エンディング主題歌)、同年11月に2ndアルバム「バンド・デシネ」を発表。2014年3月、2009年からテレビ情報誌「TV Bros.」で連載しているコラム「デッド・イン・ザ・ブックス」をまとめた単行本「少年ジャンク 志磨遼平コラム集2009-2014」発売。4月、キングレコード(EVIL LINE RECORDS)へ移籍。日比谷野音でのワンマン公演を成功させたのち、9月にリリースされた1st E.P.「Hippies E.P.」をもってバンド編成での活動終了を発表。以後、志磨遼平のソロプロジェクトとなる。12月10日、現体制になって初のアルバム『1』をリリース。2015年4月1日、ドレスコーズ初のLIVE DVD「“Don't Trust Ryohei Shima” TOUR 〈完全版〉」をリリース。10月21日、4thアルバム『オーディション』をリリース。2016年5月11日、LIVE Blu-ray & DVD「SWEET HAPPENING ~the dresscodes 2015 “Don’t Trust Ryohei Shima”JAPAN TOUR~」をリリースする。

GLIM SPANKY

GLIM SPANKY

60~70年代の音楽をルーツに持ちながら斬新なサウンドを鳴らす、男女2人組ロックユニット。 ハスキーで圧倒的存在感を放つ松尾レミのヴォーカルと、 亀本寛貴が奏でるブルージーで感情豊かなギターが特徴。 ライブではサポートメンバーを加えバンド編成で活動中。2015年10月に開催された赤坂BLITZでのワンマンライブはSOLD OUT。今年1月にはセカンドミニアルバム「ワイルド・サイドを行け」発売し、4月開催のリリースツアーも発売早々にSOLD OUTさせている。また、高橋留美子原作アニメ「境界のRINNE」第2シリーズのエンディングテーマとして新曲「話をしよう」を書き下ろし、4月より放送予定となっている。

挫・人間

挫・人間

2008年、当時高校1年生だった下川リオを中心に“全人類への復讐”を旗印に熊本で結成。80年代ニューウェイブの影響下にあるサウンドに乗せて、社会とうまく折り合えない自身の姿と、折り合わせてくれない社会へのルサンチマンを歌い続けてきた。2013年6月、1st Album「苺苺苺苺苺」でデビューを飾った挫・人間は、2014年、映画祭「MUSIC LAB 2014」に参加、自主企画で大槻ケンヂと共演する等各方面で話題を集め、2015年8月、NHK Eテレ「念力家族」のテーマソング「念力が欲しい!!!!!~念力家族のテーマ」を含む、2nd Album「テレポート・ミュージック」をリリース。平均年齢24歳、最後のナゴムの遺伝子。
下川リオは、講談社で最も歴史ある月刊誌「群像」最新号にエッセイ執筆。

TICKET

立見 ¥3,780(ドリンク代別)

当日券

17:15より立見¥4400(税込)ドリンク代別で販売します。

4/16(土) 一般発売

先行予約

  • 主催者先行 3/19(土)21:00~3/27(日)23:00 受付終了
  • イープラスプレオーダー 3/28(月)21:00~4/3(日)18:00 受付終了
  • ぴあプレリザーブ 4/4(月)11:00〜4/10(日)23:59 受付終了
  • イープラスプレオーダー2次 4/6(水)12:00〜4/12(火)12:00 受付終了
  • ローソンプレリクエスト 4/6(水)12:00〜4/12(火)23:59 受付終了